おはようございます。

(一社)全国古民家再生協会 岡山第一支部の

支部長の正田(まさだ)です。

 

シリーズでお届けする

古民家の選び方_その5

 

最近、倉敷での町おこしの関係もありますが、

『空き家古民家の購入や選び方』についてよくご質問を受けることがあります。

そうなんです。

古民家ブームで、住まれている古民家だけでなく、古民家の購入を真剣に考えられている方より

本当にこの古民家を購入して大丈夫か迷っています、、、、。

建替えするか古民家を残せるのか分からないんです、、、、。

古民家の断熱や耐震って大丈夫なんですか、、、、、。

古民家の予算は新築よりかなり高いんですよね、、、、。

 

というお声をよくお聞きします。

今回は、古民家の構造についてお話しをさせて頂きます。

まず最初に知っておくことが、現在の木造建築の多くは在来工法(現在の建築基準法で建てられた木造建築)

という柱・壁・梁で支えられる木造軸組で、壁の多いか少ないかで耐震性が変わる住宅。それと建築基準法

が出来る前に建てられた伝統構法があります。

伝統構法は現在残っている建築工法のなかで最も歴史があり、気候風土に合わせてより住みやすく改良が加え

られてきた工法です。古民家はその伝統構法で建築されているものが多く建築士でもその構造を学ぶ機会が

少ないのが現状です。

 

さて、この在来工法と伝統構法どのような違いがあるのでしょうか?

大きくお話しすると在来工法と伝統構法の見分け方があります。

さて?どこを見れば良いでしょうか?

 

そうです、足元です。

在来工法は現代の建築基準法で出来たお家で基礎がコンクリート。

在来工法はコンクリートが無い時代、基礎は礎石の上に建っていました。

 

古民家を見る場合、足元を見て石の上にたっていれば伝統構法という判断ができます。

また、よく調査にいくとある古民家事例は、伝統構法に昭和の時代に在来工法(コンクリート基礎)で増築した

家がくっついていること。昔の古民家は、キッチンが土間にあったり、風呂とトイレが離れにあったり、個室が

なかったりして、多くの場合は家族が増えるにつれ水回りや個室の増築をしていることが多いです。

 

よく不動産屋さんに物件を案内頂くと、こちら古民家です(築年数が古いので)と紹介を受けることがあるの

ですが、よく見ると昭和の和風住宅!ということがあります。本当の古民家をお探しの方はぜひ、建物の足元

を見てください。

 

次回の賢い古民家の選び方_その6は古民家の構造の続きをご紹介いたします。

 

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(一社)全国古民家再生協会 岡山第一支部

支部長 正田順也

 

(一社)全国古民家再生協会 中四国担当理事

(一社)全国空き家アドバイザー協議会 岡山県倉敷支部 事務局長

下津井sea village project  事務局長

しもついシービレッジ(株) 専務理事

児島商工会議所 建設部会 部会長

しもついむすびさんかく屋 営業部長

 

多くの古民家再生実績と官民連携での数々の空き家の利活用の経験をもつ。建築士・宅建士・古民家・空き家と総合的な解決支援を得意とする。最近では古民家の調査から利活用などの提案、町おこしでは古民家を移住者施設に改装や地域の古民家を守りながら啓蒙活動を行う。